ノンフレーム工法

 

 

ノンフレーム工法


 

kuma_kaku.gif
 ノンフレーム工法 

lin_018_3.gif
ノンフレーム工法
 森林が持つ各種機能の活用と、樹木を保全した新しい自然斜面安定工法です。

 ( 斜面上の樹木を可能な限り伐採しないで、長さ35m程度の棒状補強材を自然斜面に多数設置するとともに、補強材頭部に適切な支圧面積を有する支圧板を取り付け、さらに各補強材を頭部連結材によって連結し、自然斜面の安定を図る工法

特徴

1.樹木を伐採しないで斜面を安定化させる。
2.補強材による地山の補強効果、支圧板による土塊の押さえ込み効果および頭部連結材による局所的変形の分散効果によって、斜面の安定性の向上をはかる。
3.部材および施工機械が軽量なため、取り扱いが容易で、勾配が急な自然斜面上での施工性に優れている。
4.原則として補強材に自穿孔式ロックボルトを使用しており、表層土のような孔壁が自立しにくい土質にも対応可能である。
ノンフレーム工法の構造概要  

nonframe1.jpg
ロックボルト標準図

nonframe5.jpg
配置図

nonframe6.jpg
      頭部連結材構造図      

nonframe4.jpg
断面標準図

 
ノンフレーム工法の工事施工現場  伊予部地先災害関連緊急治山工事
 この現場は、平成11713日から714日にかけての豪雨で人家裏山が崩れたが既設落石防止柵併用土留柵があったため、直接人家に被害がなかったが今後もさらに崩落する危険があるため、災害関連緊急治山工事として施工した。

nonframe2.jpg
林内施工状況

nonframe3.jpg


 施工経費は、従来工法の法枠等で施工した場合m2当たり2万円程度に対し、ノンフーム工法は23千円と割高になるが、法切・緑化工を加算すると従来工法の方が、割高になるケースが多いと思われます。
 従来の工法は施工斜面林帯を一度伐採し防災対策工施工後に、再度植栽施工したのに対し、ノンフレーム工法は既存の樹木を伐採することなく、森林機能を活用した防災工事を施工することが出来ます。


 ノンフレーム工法は開発されてまだ間もなく問題点・改良点もあります。
1.急傾斜地における足場の設置において、軽量、且つ簡易な組立ユニット式の開発が必要。
2.土質及ぴ岩質によってモルタル注入量に差が大きく生じる事から、緻密な調査測量が必要。
3.ロッドのジョイント数が多くなると、グラウト材が孔壁内に完全に充填されないという現象が稀に起きることから、孔壁を狭めないようなジョイント部分の改良が必要。

今後、これらの問題点を改善し、技術の向上に努めます。

lin_018_3.gif

back2.gif home2.gif

 

カテゴリー

東部森林室のカテゴリ

cc-by

page top