かき起こし(天然林の場合)

天然木の種子(たね)が地表に落下した場合に容易に発芽や活着ができるようにするため、地表のササ等をブルドーザなどによって取り除いて畑のような状態にしてやる行為を「かき起こし」と言う。

・・・・苗木の生産経費、植え付けの人件費などが不要で最小の経費ですむ。

短所
成林するまでに時間がかかること。ササ等の植生の回復によっては稚樹の消失の危険があり裸地(ササのみ)になる可能性もある。

ブルドーザによるかき起こし作業(カンバ類の更新をねらったかき起こし)

レーキ付きブルドーザ

ブルドーザに取り付けたレーキ

ブルドーザ施工中

施工中ーー5林班にて

ブルドーザ施工後

施工後ーー5林班にて

施工後4年後

施工後(4年後の状況)14林班にて

ダケカンバの更新が見られる。

施工後19年後

施工後(19年後の状況)48林班にて

ダケカンバを主体にha当たり37,600本の更新が見られる。

バックホウによるかき起こし作業(ブナの更新をねらったかき起こし)

ブナ堅果の豊作に合わせたかき起こしが必要(ブナ堅果は豊凶が著しい。)。

豊作年でないと稚樹がほとんど発生しない

ブナの更新がもっとも期待できる範囲は母樹の樹冠下及び樹冠の縁から5mの範囲(母樹から落ちる堅果の有効散布距離は樹冠の縁から5mの範囲。)。

更新有効範囲は樹冠から5m

バックホウ施工中

施工中ーー109林班にて

バックホウ施工後

施工後ーー109林班にて

ブナの堅果

茶色に見えるのがブナの堅果

施工後4年後

施工後(4年後の状況)14林班にて

ブナ堅果の豊作年、凶作年の予測

ブナの豊凶は雌花の開花量と種子害虫による食害率の2つの要因でほぼ決まる。この2要因の動向を冬芽の観察により推定し、豊凶を前年の秋に予測する技術は北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場が確立している。

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