渡島総合振興局の取組について
道では、2050年までに道内の温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボン北海道」を目指すことを表明しており、この実現に向け、道有施設への再生可能エネルギーの導入や公用車の次世代自動車化など、同の事務・事業においても脱炭素化に率先して取り組んでいます。
渡島総合振興局では、この目標に向けた取組として、自動車と建物の間で電気を相互供給する「V2Bシステム」を道として初めて導入しました。
今後、本システムを活用して、導入によって得られた知見や効果等の情報発信や、イベント等への次世代自動車の展示等を行い、地域における脱炭素化の取組を進めることとしています。
V2Xについて
V2Xとは、Vehicle to Everything(車から何かへ)の略称であり、電気自動車の蓄電池に充電した電気を、建物や家電機器等へ供給する、または相互供給する技術を指します。
この電気の供給先によって呼称が異なり、家電機器であればV2L(Vehicle to Load)、住居であればV2H(Vheicle to Home)、建物であればV2B(Vheicle to Building)などとなり、V2Xはこれらの総称となります。
このうち、渡島合同庁舎に設置したシステムの電気の供給先は、ビル、建物となりますのでV2Bとなります。
(出典)電動車活用促進ガイドブック 経済産業省 自動車課/電動車活用社会推進協議会
渡島合同庁舎V2Bシステムの概要
渡島総合振興局では、太陽光発電機付きカーポート(ソーラーカーポート)、電気自動車、定置式蓄電池、充放電機器等から成るV2Bシステムを構築しました。これにより、以下の効果が期待できます。
- 公用車走行時のCO₂排出量を削減
- ソーラーカーポートで発電した電力を庁舎とEVで活用することによる脱炭素化
- EVを動く蓄電池として活用し、庁舎と相互融通することでエネルギーを効率的に活用
- EVの内蔵蓄電池を災害時の非常用電源として活用することによる災害時のBCP強化
【システム概要図】
設備内容
・太陽光パネル付きカーポート(ソーラーカーポート):12.3kW×1基
・電気自動車:60kWh×3台(外部給電器を1台ずつ積載)
・充放電器:6kW×2台
・充電器:6kW×1台
・蓄電池:14.9kwh
・非常用コンセント:3箇所
取組の周知について
本システムの導入効果である、太陽光由来の発電量や、公用車のEV化によるCO₂の削減量等は、渡島合同庁舎1階ホールのデジタルサイネージでご紹介しています!